秋号
2001年10月

   暑い、暑い夏が今年はいつまで続くのかしらと思っていたら、ある日急に涼しい風と共に秋の訪れとなりました。
   空がとても高くなり、雲の様子も夕焼けの気配にも、あぁ夏は終わったんだな−と感じさせられました。

   夏の間、いろいろな方のお産のお手伝いをしました。
   本当にお産は人それぞれに個人差があります。専門家としては、基本的なビジョンをそれぞれの方に注意深く組み立てながら、お腹の中の赤ちゃんの生まれてくる時を大切に待ち続けます。
   涼しくなった秋風に、産まれて入院中の赤ちゃんたちの、何気なく抱き上げた時の衣服から覗かせるかわいらしい手足がほんの少し冷たく感じて、慌てて窓を閉めてみたりしています。産後のお母さんは,ホルモンの変動のためもあり、少し体温が高めで、授乳や赤ちゃんの世話を一生懸命していると思いのほか暑い様子で、気がつけば赤ちゃんにとっては少し肌寒い感じのお部屋の過ごし方になることもあります。
   夕暮れに、日が傾いて助産院の院内の照明を調整して回る時には必ず母子同室のお部屋の温度をさりげなく見て回ります。

   今年の夏は上の子ども達をお持ちの家庭には、季節の流行りものが思いのほか長く続いたようです。はしか、水疱瘡、おたふく風邪など。
   妊娠中の方には、それぞれの家族背景に合わせて、予防的な注意が欠かせませんでした。大急ぎで予防注射に出かけた方、複雑な思いで集団保育を利用しなければならない場合もあり、その時々に難しさを感じました。

   助産院の面会では、一般病院に比べれば少し長めの時間を設定しています。しかし、お産の前に入院中の過ごし方を説明するペアレントクラスで、近いご家族以外の面会を控えられるよう、又身内以外の方の面会は短時間にして頂くようお話しています。
   今年の夏は、この事には特に注意が必要となり、赤ちゃんの兄弟でさえ、感染力の強い疾患については面会はできないことを、ご家族の説明にあわせて、私達からもその子達に理解できる言葉で説明したりすることもありました。
   小さい子ども達では、それぞれの場合によっては、病気が現れて気づくまでに、潜伏期間があるものが多いからです。お産の前のお母さんやお父さん自身が免疫のないことも多く、事情によっては小児科の先生のご協力も頂くこともあったり、、、ナンダカンダととにかく夏は無事に?終えられたように思います。

   この涼しい気候のままでもうしばらく続いてくれればと願うところですが、また慌てて衣類の交換をしなければならない?目の前にある衣服をとりあえず着ているかもしれません。
   先日は、さわやかな天気に、院内のカーテン類を順次お洗濯し、そろそろ冬用の仕様に取りかえる心づもりをしています。


                        2001年10月吉日